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2010/06/29(火)
HEART & BLADE
じっとりと肌にまとわりつく湿度の高い空気、ビルの隙間から覗く透明感のない薄皮を唐チたような狭い空。しかしそんな陰鬱さも、天良修にとっては一年ぶりの日本を実感できる懐かしい感覚だった。父親の強い勧めからアメリカに短期留学していた修は、その期間を終え日本に帰国していた。修の家は天良市という街にある。天良家はその敷地内に街のシンボルとも言うべき巨大な老木を有しており、人々はそれをご神木として祭っていた。
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