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2012/02/24(金)
Worlds and World’s end -ワールズ・エンド・ワールズエンド-
変わらないものと、ずっとそう…思っていた。毎朝、似たような時間に似たような場所を往復して。試験の結果や、クラスの中の人間関係、気になるあの子のことを気にしてみたりとか。たとえば、そんな日常。代わり映えしない学園生活。八代拓海は、日常が約束されたものだと信じていた。町を騒がす通り魔事件。終末を謳った宗教法人。世間の関心は節操なく、瞬く内に流れ去る。なぜならそれらは結局、他人事でしかないのだと…誰もがそう思い込んでいるから。和泉宗一は、自分もまたその例外ではないと信じていた。世界の中心からは遠く隔たる、とある地方の片田舎。一度は捨てたつもりで、そこを出てきたはずなのに。けれどしがらみだけは断ち切れず、今もこうして残り続ける。三村祐二は、帰るべき場所のあることを信じていた。退屈な日常―。終わらない日常―。そこにあるのは、変わらない明日への絶対的な信頼だ。けれど、それがもし仮に…単なる独り善がりの、盲信に過ぎないのだとしたら?変わらぬ明日の訪れを、信じられなくなってくる君に。誰かはひょっとすると、こんなふうに答えるのかもしれない。「大丈夫、安心して。明けない夜がないように、朝は必ず訪れるの」そして、きっとそれは守られるだろう。世界がいまだ、約束された日常の中に留まり続けている、その限りは―。
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