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2012/04/27(金)
みとどけびと 第弐話 盛夏に違う二重想
『この世ならざるモノ』の存在を眼にすることができる、特別な力を有した少年・東雲幸多(しののめこうた)。人の世にあって人と異なる存在と交わることの出来る力。人に気味悪がれ人外に目を付けられる不毛な力。それゆえ幸多は、いつからか人・人外、共にどちらにも属することのない、ただ《見届ける》だけの存在として自己を確立していった。幸多は見届ける。生きている者の姿とその喜怒哀楽を。逝き残ってしまった者の存在とその未練妄執を。幸多は見届け、そして刻んでいく。彼女たちが生きて逝った証を。───自分が、生きて居る証を。
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