ご奉仕シスター！ソフィ＆パティ

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2度目の大学入試に失敗してしまった獅子堂政彦。彼と共に浪人生活を迎えることになったパトリシア・ルイス。浪人生となった二人は幼馴染で隣同士。彼らはほとんどの時間を共に過ごし、ほとんどの喜怒哀楽を分かち合った。今度の長い困難も二人で乗り越える……そのハズだった。「…政彦──マーサ、会いたかった…っ！！」ある朝、突然政彦に抱きついてきた銀髪の美少女。その’マーサ’と言う呼び名に、幼い頃の記憶が呼び戻された政彦は、彼女が初恋の人だったことを思い出す。頬を染めて再会を祝う政彦。「………」姉に再会できた喜びよりも、警戒感から身構えてしまうパティ。─その視線はどこまでも冷たい。「パティもお久しぶり。…綺麗になったわね」白く美しい肌と同じく、透き通った心の奥底から発せられたであろうその賛辞に、パティもすかさず返答する。「…いいえ。お姉様こそ、あいも変わらずお美しいままで羨ましい限りですわ」「……フフッ、ありがとう」政彦の目前で交わされる、仲むつまじい姉妹の会話。しかし二人から発せられる凄まじい気迫に、彼は呑まれてしまう。─その最中だった。隙を突いた彼女の父親から、驚愕の台詞を聞かされたのは。「…二人のどちらかと結婚してくれたまえ、政彦クン」彼は政彦の肩に手を置き、こんなことを言い出した。かなり気軽な感じで。「良かったな、政彦。こんな美しいお嬢さんたちが二人も許婚なんて……パパは羨ましいぞっ！！」反対側の肩をたたき、親指を立ててウインクする父親も現れた。「…」「…」さも、そのことを事前に知っていたかのように平然とする姉妹たち。そして、一人置いてけぼりの政彦。「─マーくんは渡さないからね、お姉ちゃん♪」「…ワタシも負けるつもりはありません」ニコニコと笑顔をかわす姉妹。そして満足そうに笑う彼女たちの父親。この一見円満な雰囲気の場にあって、背筋に悪寒が奔った人物が一人。─もちろん、政彦その人であった。「…俺（の人生）、どうなっちまうんだ？」

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